読者インタビュー

2016.02.17

わたしの日刊工業新聞 活用法(1) 大和ケミカル会長・中村幹夫さん

大和ケミカル中村会長

「必死に努力する経営者に共感」

 日本、タイ、ベトナムの3拠点で、ゴムやプラスチックの部品を生産する大和ケミカル。工業用部品に加え、最近は医療機器分野の開拓にも意欲的だ。会長の中村幹夫さんは、厚木商工会議所副会頭、神奈川産業人クラブ副会長も務める。長年の愛読者である中村さんに、どのように日刊工業新聞を活用してきたか、お話を伺った。

 ―日刊工業新聞を読み始めたきっかけは何でしょう。

 「1980年代半ばから、日本中で中小企業を中心とした異業種交流が盛んになり、とくに神奈川県は国内でも異業種交流のパイオニアとして注目されていた。当時の日刊工業新聞には、中小企業の異業種交流グループの関連記事が連日掲載されていた。厚木商工会議所でも異業種交流グループを同時期に立ち上げた。自分たちの活動を発信するとともに、他のグループの動向を知るため、読み始めた」

 ―なぜ、長期間、購読を続けておられますか。

 「90年代に入ると、私たちの異業種交流も活発になった。グループの記事に加え、弊社の記事も紙面に登場することが多くなった。当時は厚木市内に日刊工業新聞社の支局があり、記者と交流する機会が増え、身近に感じる間柄になった。弊社のような中小企業の動向を取り上げてくれる新聞社が他にないことも長年購読する理由だ。その後は神奈川産業人クラブにも入会し、人脈のネットワークが広がった。今は亡き溝口勲夫さんが日刊工業新聞社社長時代に立ち上げた経営者の交流グループ「亦楽会」は、20年経った今も活動を続けている。そうした経緯もあり、日刊工業新聞社とは切っても切れない仲にある」

 ―興味をひかれる紙面や連載企画はありますか。

 「他紙にはない中小・零細企業の記事に興味がある。取引先からの厳しい要求に、中小・零細企業の経営者が必死の努力で応えようとしている記事を読むと、同じ境遇にある経営者として共感を覚える。また同規模の中小企業が自社商品を発売したり、海外に進出したりする記事は、何よりのモチベーションアップになる」

 ―他紙やインターネット、雑誌などとの読み分け方、他媒体にない魅力は。

 「一般紙は社会面を中心にさらっと、経済紙は政治経済の大きな動きを確認するために読んでいる。私にとっては液晶画面より紙面の方が見やすく、インターネットで新聞記事を読むことはない。日刊工業新聞の魅力はやはり中小企業の記事。中小企業の声を代弁してくれる。また頑張る経営者の素顔に触れることができ自分も頑張ろうと大変励みになる」

 ―ありがとうございました。


大和ケミカル中村会長

 【略歴】中村幹夫(なかむら・みきお) 1966年(昭41)高知県立高知東工業高校卒、同年神奈川県内の自動車部品製造会社入社。72年大和ケミカル創業、2013年会長に就任。高知県出身、69歳(2016年2月現在)。

【企業ファイル】

企業名

株式会社 大和ケミカル

代表者

中村 英寛氏

所在地

神奈川県厚木市上依知1405-3

URL

http://www.yama-chemi.com/

事業内容

ゴム及びプラスチック部品の製造(自動車、農機具、家電製品、医療器具等の部品)

取材協力:横浜総局

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