読者インタビュー

2023.01.01

わたしの日刊工業新聞 活用法(91)田口電機工業株式会社 代表取締役社長・田口 英信 氏

田口 英信 氏

地方情報が営業に生きる

 田口電機工業は1952年に先代の田口英夫さんが前身となる会社を創業。現在は半導体や自動車産業に関連しためっき加工や表面処理を手がける。マイクロメートル単位の微細めっき加工に強みを持ち、15年ほど前から佐賀県立九州シンクロトロン光研究センター(佐賀県鳥栖市)にある高輝度エックス線などの設備を用いて地元大学や研究機関と共同で製品開発や研究を重ねており、技術革新に余念がない。代表取締役社長の田口英信さんに日刊工業新聞の活用法を聞いた。

-読み始めたきっかけは。

「当社に入社してからなので40年以上購読している。よく読み始めたのは社長になってから。各産業界のトップニュースや地方の状況が詳しく掲載されているのが魅力に感じる。インターネットも使っているが、大手企業の直近の動向が掲載されているメディアは限定的なので日刊工業新聞を活用している」

-よく読む紙面は。

「各紙面のニュースなどだ。それ以外にインターネットサイトの『ニュースイッチ』でまとめられた自動車や半導体、エネルギー分野の記事も読む。他のサイトよりも専門的にまとめられている。エネルギー分野では核融合も注目分野のひとつ。私が学生時代に志した分野でもあるので興味深く読んでいる。自動車業界では電気自動車(EV)への変革があるが、こうした革新にどう関わっていくかは日頃からメディアの情報を読んでいないと追いつけないと感じる」

-事業活動にはどう生かしていますか。

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同社工場ではパワー半導体向けの加工も盛ん

「地方の細かい情報や顧客となり得る中小企業の状況がよく掲載されているので営業活動に生かしている。顧客の設備投資や新技術の情報は他紙にはあまり掲載されていないから重宝する」

-今後の日刊工業新聞に期待することは。

「20-30年後の社会で新しく生まれる産業や必要とされる事業はなにか、より深掘りした情報を発信してもらえたら、うれしい。世の中はものすごいスピードで加速している。例えばメタバース。今後、社会にどのように関わっていくのか気になる。新しい技術が未来にどんな花を咲かせるのか楽しみだ」

-本日はありがとうございました。


【略歴】1980年佐賀大学理工学部卒業。同年、田口電機工業に入社。85年、代表取締役社長に就任。佐賀県出身。65歳。

【企業ファイル】

名称 田口電機工業株式会社
代表者 田口 英信
所在地 佐賀県三養基郡基山町小倉399
URL http://www.taguchi-dk.co.jp/index.html
事業内容 めっき加工・表面処理・微細加工

インタビュアー:西部支社

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