読者インタビュー

2019.04.26

わたしの日刊工業新聞 活用法(47)株式会社藤原電子工業 代表取締役・藤原 義春 氏


「〝先を読む判断力〟を鍛える」

 プリント基板のプレス加工や金型製造を手がける藤原電子工業。バリのでない独自の金型技術「SAF(サフ)」などを生かし、ロボット分野に乗り出している。地域経済の活性化にも熱心で、大阪府八尾市内のモノづくり中小企業で運営する施設「みせるばやお」の代表理事も務める。創業者で代表取締役の藤原義春さんに、日刊工業新聞の魅力を聞いた。

  ―ロボット関連事業が好調ですね。

 「地元のロボットコンテストで優勝し、やればできるという成功体験が礎になっている。4月にプログラミング教育用ロボット『エレボット』も発売した。だが、そろそろロボット好きの集まりからもう一段上のステージに進む時期を迎えている。培ってきた精密プレス加工技術と金型を内製できる強みを生かし、産業用ロボット向け製品を強化する。プレス加工といった危険を伴う作業は、ロボット導入が急がれている。受注が積み上がっており、手応えを感じている」

 ―日刊工業新聞にはロボット関連の記事が満載です。

 「忙しくても、1面、国内情勢をつかめる2・3面、事業に関するロボット面は必ず読む。モノづくり関連の記事や新しいと思った記事も読んでいる。パソコンの前に座ると業務が先行するため、あまりニュースサイトは見ない。情報収集は、やはり新聞が便利だ」

 ―日刊工業新聞のどこに魅力を感じていますか。

 「企業規模にかかわらず、モノづくり企業の記事が多いことだ。日本のモノづくりの情勢を把握するのにちょうどいい。中小企業に目線が近く、地方の取り組みも紹介している。何より、当社を取り上げくれた。最初に手がけたロボット『ミミちゃん』、異業種交流で開発した携帯用足温器『水をつかわない足湯 ゆっ太郎』は紙面掲載後、テレビ番組でも紹介されて注文が殺到した。その波に乗って経営に勢いがついた」

 ―お役に立てて何よりです。記事から刺激を受けることもあるのでは。

ロボットでプレス機にワークを自動供給(自社工場)

 「他社の記事を読んで、乗り遅れてはならないと、あせることもしばしば。本業のプリント基板加工の見通しは非常に厳しく、一日も早くロボット分野に事業の軸足を移さねばならないと思っている。日刊工業新聞には、状況を判断する材料が集まっている」

 ―事業戦略を練るには、自社が置かれている状況を把握することが重要ですね。

 「経営者は客観的かつ正確に状況を判断し、先を読むことが求められる。日刊工業新聞を読むことで、判断材料を得るだけではなく、先を読む判断力が鍛えられていると実感している」

 ―本日はありがとうございました。

 

 


 

【略歴】  藤原 義春(ふじわら・よしはる) 金型製作とプリント基板のプレス加工の経験を積んだ後、1993年に藤原電子工業を創業し、現在に至る。三重県出身、64才(19年4月時点)

 【企業ファイル】

名称

株式会社藤原電子工業

代表者

藤原 義春

所在地

大阪府八尾市南木の本2-51

URL

https://fdk-ltd.jp/

事業内容

プリント基板のプレス加工・金型製造・電気機械器具製造

インタビュアー:大阪支社販売局

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