読者インタビュー

2016.11.30

わたしの日刊工業新聞 活用法(16) 髙梨製作所社長・髙梨健一さん

「朝礼で気になる記事を話題に」 

 熱硬化性・熱可塑性精密成形の髙梨製作所。山形県中央部の河北町に位置し1970年に設立された。産業機械や自動車向けの精密成形品など多種、多様な製品を手掛けている。2016年10月に社長に就任した髙梨健一さんは、経営環境の把握など日々の情報収集で日刊工業新聞を読み、新聞ネタを朝礼にも活用しているという。お話をうかがった。

 ―日刊工業新聞を読み始めたきっかけは。

 「読み始めてからちょうど2年になる。専務時代、成形関連など業界の情報を得るために何か専門的な新聞を購読しようと考えていたときに、たまたま日刊工業新聞の販売担当の方が当社を訪れたのが、購読のきっかけ。それ以来のおつきあい。紙面を読んでいると、改めて技術は日進月歩と感じる。とても刺激になる」

 ―朝礼でも新聞を活用しているとうかがいましたが、どのように。

 「現在、社員は21人。朝、お客さまの記事や気になる記事があると、わたしがマーカーで囲み、全社で回覧するようにしている。また、朝礼ではそうした気になる記事についてみんなで話をしたり、クルマ好きの人には新車情報などを話してもらったりしている。みんながしゃべるきっかけとして新聞を活用し、『報告・連絡・相談(ホウ・レン・ソウ)』がしっかりできるような環境づくりにつなげている。特にクルマに興味のある社員が多く、新聞ネタが役立っているように思う」

 ―どんな記事に刺激を受けますか。

 「やはり新技術の記事。いかに新しい技術を編み出したのか。開発した企業が試行錯誤して生み出した技術が分かるような記事はとても刺激を受ける。ここまでやるのか、ウチの会社も頑張らなければと感じる。日刊工業新聞を読んでいると、刺激があっておもしろい。分析評価などで県工業技術センターの研究者ともつきあいがある。研究者との情報交換にも新聞が役立っている」

 ―2016年10月に三代目の社長に就任しました。

 「お客さんは関東方面が多く、当社に興味を持っていただいて感謝している。期待を裏切らないようにしたい。自動車関連分野では自動運転技術が今後どうなっていくかなど考えることはたくさんある。新しい技術をいかに社内に取り込んでいくか。自分も含めて1人ひとりのスキルを向上させ、全社のレベルを上げていきたい。新聞などでつかんだ情報を活用して、公設試験研究機関といった外部との連携も一段と強め、挑戦を続けていきたい」

 -どうもありがとうございました。 


 【略 歴】 髙梨健一(たかなし・けんいち) 1989年東北学院大学工学部卒。卒業後3年間、東芝のグループ会社に勤務し、92年髙梨製作所入社。工場長、専務を経て2016年10月社長に就任。山形県出身、49歳(2016年10月現在)。

【企業ファイル】

名称

株式会社髙梨製作所

代表者

髙梨健一氏

所在地

山形県河北町谷地字十二堂287-4

URL

http://www.takanashi-ss.com/

事業内容

熱硬化性・熱可塑性射出成形、インサート成形、金型製作(自動車、産業機械関連などの部品)

 インタビュアー 山形支局

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