読者インタビュー

2016.11.14

わたしの日刊工業新聞 活用法(15) サンテック社長・日野榮さん

「製品開発の流れがわかる」 

  サンテックは、半導体シリコンウエハーや光学ガラスといった各種素材のダイシングや研削加工を手がける。近年では精密加工ができる自動ダイシングソーやマシニングセンター(MC)を2年連続で導入するなど、技術的優位性を高めている。1997年の会社設立後すぐに日刊工業新聞を読み始めた社長の日野榮さんに活用法を聞いた。

 -日刊工業新聞との出会いや印象を教えてください。

 「サンテックを設立する前に勤めていた半導体部品加工会社で購読していたので、当時から知っていた。初めて読んだ時、業種別の中でも細かいニュースが載っている新聞だなと思った。情報を集めるのに重宝するツールになると感じたのを覚えている」

-他紙にない魅力があれば伺いたい。

 「日刊工業新聞には大手企業のほか、全国の中堅・中小企業の新製品や新技術を紹介した記事が数多く掲載されている。新製品などを読みながら自社がどのような形で関われば、ビジネスチャンスになるか頭を巡らす。このような情報は先行投資をするための、チャレンジをするための材料になる。先を読むきっかけを与えてもらえる新聞だ」

-日刊工業新聞をどう活用しています。

 「出社すると日刊工業新聞を一番初めに読み、新製品や新技術などの情報を収集するようにしている。気になる記事があると、従業員に指示して調査する。継続して読まないと、自社に関連する製品開発の流れが把握できなくなるのではないかとの思いもあり、会社設立以来、購読している」

-他紙を購読しているとのことですが、どのように読み分けていますか。

 「他紙はマクロ的な視点で経済の流れを知るうえでは有効だが、中堅・中小企業のユニークな情報は事細かに掲載されない。モノづくり企業にとっては取引先などステークホルダーの情報が重要になる。他社の周辺情報を知ることで『なるほど、この流れだな』と分析することができる。ミクロ的な情報を得るにはやはり日刊工業新聞を読まなくてはいけない」

-とくに興味を持って読まれている記事は。

 「中小企業の歴史をストーリー仕立てで描く連載企画『不撓不屈』は読み応えがある。どの会社にも危機的な状況があり、そこからはい上がって成長を続ける流れなどを知ると、経営の参考になる」

-最後に紙面づくりへの要望などをお聞かせください。

 「中小企業にとって、国や自治体の補助金や助成金に関する情報はとても重要だ。活用できていない補助金などもあると思う。そうした情報だけを集めたページを一定のペースで設けてもらえると、経営するうえで非常に有用だ」

-ありがとうございました。


【略 歴】 日野榮(ひの・さかえ) 1974年半導体部品加工会社入社。97年サンテック設立。宮城県出身。76歳(2016年11月現在)。

【企業ファイル】

名称

 株式会社サンテック

代表者

 日野榮氏

所在地

 東京都瑞穂町長岡2-1-10

URL

 http://www.c-suntec.co.jp/

事業内容

 半導体シリコンウエハーや光学ガラス、各種特殊素材のダイシングや研削加工

インタビュアー 西東京支局

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