日刊工業新聞社 販売局

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読者インタビュー

2017.03.24

わたしの日刊工業新聞 活用法(25)東京大学情報理工学系研究科創造情報学専攻教授・石川正俊さん

「応用分野のアプリ 広く探れる」 

 1秒間を1000コマで撮影して画像処理する〝高速ビジョン〟。ソニーと東京大学は撮像素子と演算素子のワンチップ化を実現した。ロボットアームの先端にチップを搭載した高速カメラと駆動装置を取り付ければ、位置ズレや振動を自動修正できる。将来は人間の眼を遥かに凌ぐ高速知能ロボットの開発も夢ではなさそうだ。コアとなる高速画像処理技術を研究開発する東京大学情報理工学系研究科教授の石川正俊さんに、日刊工業新聞の活用法をうかがった。

 -読み続けられている理由はどのようなことでしょう。

 「技術の詳しい情報をすぐに知れるというリアルタイム性が気に入り、研究室で5年ほど前から読んでいる。報道発表になった記事でも他の産業紙や専門誌より掲載時期が早いところがよい。自分の意思で情報を取りにいく時、新聞はインターネットのリアルタイム性にかなわないが、こちらに検索の意思がないなかで有益な情報を得るには新聞の方が便利だ。新聞は向こうから情報が来てくれる」

 -高速画像処理技術の研究にどう役立っていますか。

 「ウチの研究室に特有のことかもしれないが、高速画像処理技術の応用分野はものすごく広い。ロボットからクルマ、医療、セキュリティー、ヒューマンインターフェースにまで及ぶ。日刊工業新聞はこうした幅広い分野をカバーでき、高速画像処理技術の応用分野のなかから使えそうなアプリケーションを探すのにとても役立っている。情報のヒット率は他紙より高い」

 -どのような読み方をされていますか。

 「紙面をパラパラめくりながらタイトルを拾い読みし、気になった記事だけ本文を読む。なかでも『ロボット面』と『大学・産学連携面』をよく読んでいる。各応用分野の新製品記事から画像処理速度のレベルをつかみ、ウチの研究室で何ができるか次のテーマを探っている」

 -新聞づくりへの要望を聞かせてください。

 「これからの記者は理解力だけでなく、エキスパートとしての構想力が求められる。取材した技術や製品を使って、どこまで何ができるかという可能性を、独自に構想できる記者が増えてくれば、日刊工業新聞のような技術系の新聞はより価値が高まるだろう」

 -記者の主観が情報の新たな価値を生むということですね。

 「研究企画や製品開発などの現場で藁にもすがるような思いで情報を探している読者にとっては、〝このロボットなら医療に使える〟といった記者の主観がとっておきの情報になるはずだ。ロボットの発表記事でロボットのことだけ書いていたのでは、読者に応用分野について気づきを与えることはできない。新聞が紙から電子へ移行すればするほど、スペースに制約がなくなる。ますます記者の構想力が問われるようになろう」

 -どうもありがとうございました。


【略 歴】 石川正俊(いしかわ・まさとし) 1988年東京大学工学博士、2016年東京大学情報理工学系研究科研究科長兼創造情報学専攻教授、システム情報学専攻教授及び工学部計数工学科教授。茨城県出身、62歳(17年3月現在)。

【研究室概要】

名称

東京大学 情報理工学系研究科 創造情報学専攻 石川渡辺研究室

代表者

石川正俊氏

所在地

東京都文京区本郷 7-3-1

URL

【大学URL】 :http://www.u-tokyo.ac.jp/index_j.html

【研究室URL】:http://www.k2.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html

研究分野

システム情報学(センサー工学, ロボット工学, 画像処理, 認識行動システム, 生体情報処理)

インタビュアー:本社販売局

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