読者インタビュー

2017.11.09

わたしの日刊工業新聞 活用法(32) マツバ機工社長・松原剛さん

「信頼作れる社員を育てたい 

  マツバ機工は、切削工具などを扱う工具商社。商品や価格、納期などで同業他社との差別化がしにくい業界にあって、社長の松原剛さんは「顧客との〝信頼〟をいかにして作っていくかで勝負する」と話す。信頼作りができる社員を育てるツールとして日刊工業新聞をどう活用しているか、松原さんに聞いた。

―日刊工業新聞との出会いを教えてください。

    「当社は1984年に、先代の父が個人事業主として立ち上げた。先代とともに私も日刊工業新聞を30年以上読み続けており、特に企業信用情報は注意深く見ている。また、企業の事業拡大などポジティブなストレートニュースは、内容がしっかりしていてネット情報とは違い信頼性がある。情報源として大いに活用させてもらっている」

―特に熱心に読まれている紙面はありますか?

 「1面と自動車面、機械・ロボット・航空機面を興味深く読んでいる。気になった記事には印を付け、社員に回覧している。というのも、当社のような工具商社は、顧客との信頼関係をどう作っていくかが重要で、価格はあとからついてくるもの。最初のステップとして顧客とまず〝会話〟ができなければならない。顧客からどんな話や質問を振られても答えられるように、社員には業界や業種にこだわらず、さまざまな情報に接してもらいたいと考えている」

―社員を育成するツールとして新聞を使っていると聞きます。

 「私が若い頃は、上司から怒鳴られたりしながら仕事のやり方を学んだものだが、今の若い人にそうしたやり方は通じない。経営者向けの勉強会で『社員が幸福になれば生産性が高まり、個人も組織も成功する』という理念を学び、大変感銘を受けたことがある。顧客や会社、社員が皆喜んでもらえる仕事をすることが理想であり、そのためにも社員にはさまざまなことを学んでもらいたい」

―紙面づくりへの期待や要望などがありましたら、お伺いしたい。

    「先ほどの話ともつながるが、先代や私など、この業界に長く関わってきた者なら理解できる記事も、若くて経験が浅い人はそうはいかない場合が多い。日刊工業新聞は初心者にも理解できるよう、情報をもっとかみ砕いて伝えてほしい」

―ありがとうございました。 


【略 歴】 松原 剛(まつばら・つよし)1998年 金沢経済大学(現金沢星陵大学)卒業後、同年ノダキ入社。2000年マツバ機工商會(現マツバ機工)入社。13年代表取締役に就任。42歳(17年10月現在)

【会社ファイル】

名称

株式会社マツバ機工

代表者

松原剛氏

所在地

愛知県江南市高屋町旭13

事業内容

切削工具など機械加工周辺機器商社

インタビュアー:名古屋支社販売部

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