読者インタビュー

2017.08.08

わたしの日刊工業新聞 活用法(29)東洋理機工業社長・細見成人さん

「ロボット開発の基礎技術を網羅」 

 危険な仕事はロボットに任せて職場の安全性向上を―。東洋理機工業は1982年からロボットのインテグレーションを開始。ロボットの創生期から開発を手がけている。ロボット開発シンクタンク「i-RooBO Network Forum」の理事も務める社長の細見成人さんに日刊工業新聞の活用法を聞いた。

 ―購読を始めたきっかけを教えてください。

 「入社した当時の東洋理機工業は、父が経営する町工場だった。すでに購読しており、自然に読むようになった。紙面が業界ごとに分類されていて、工業系に寄り添っている。工業の情報が整理されて詳しく載っていることから、情報収集のために毎日読んでいる」

 ―日々の業務や経営判断に、どのように役立っていますか。

 「ロボットを開発するには、電気や機械に加え、情報・通信や素材、エネルギーなど、あらゆる産業分野に関連する工業の基礎技術が必要だ。これらの業界を全部網羅できるため、基本的にはくまなく見るようにしている。ユーザーとなるさまざまな業界の動向もわかりやすく、自社の動きの参考になる。取引先や関連する業界の企業の情報は社内で共有するようにしている」

 ―他の新聞やインターネットのニュースサイトなどとの使い分けは。

 「あくまでも紙媒体が好きなので、インターネットニュースはほとんど見ない。小さな画面で見るより、見開きで全体を眺めたほうが情報を見つけやすく把握しやすい。電子媒体で個別に記事を読むだけではプラスの情報は入ってこないと思う。また、他紙でも確認できる株価など経済の動きは紙面の中であまり重視していない。紙面に求めているのは個々の企業や業界の動向だ」

 ―特に愛読している面や印象深い記事はありますか。

 「ロボット面があるのがうれしい。忙しいときでもロボット面だけは必ず読む。全体的にロボット関連の記事が多く、業務にも役立っている。日常的に読んでいるので特に印象深い記事を挙げるのは難しいが、企画では最終面の『深層断面』が、さまざまなトピックスを取り上げていて面白い。また、個別企業を取り上げた連載はしっかり読むようにしている」

 ―今後の紙面づくりへの要望をお聞かせください。

 「参考になる他社の活動をこれからも報道してほしい。現在、電子版は読んでいないが、本紙読者に向けた割引などのサービスがあれば検討しやすいと思う」

 ―ありがとうございました。 


 【略 歴】細見成人(ほそみ・なりと) 1974年大阪大学大学院基礎工学研究科修士課程修了、同年神戸製鋼所入社。81年東洋理機工業入社、94年社長。兵庫県出身、68歳(2017年8月現在)

【企業ファイル】

名称

 東洋理機工業株式会社

代表者

 細見成人氏

所在地

 大阪市西淀川区御幣島6丁目13番60号

URL

 http://www.toyoriki.co.jp/

事業内容

 産業用ロボットのシステムインテグレーション、用途最適化カスタムロボットの開発・設計・製作、ロボットテクノロジーによる課題解決、産業用ロボットによる自動化コンサルタント

インタビュアー:大阪支社編集局

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